1990年のゲームパックに入っていた小さなパズルが、どうやって史上もっとも有名なコンピューターゲームの1つになったのか。なぜかつては、ほとんどのパソコンに入っていたのか。そしてWindowsから外されたあと、どうなったのか。マインスイーパーの歩みをたどります。
簡単にまとめると:マインスイーパーは1990年10月8日、Windows用のMicrosoft Entertainment Pack 1で初めて発売されました。作ったのは、Microsoftの2人のプログラマー、Curt JohnsonとRobert Donnerです。1992年からはWindows 3.1に無料で入るようになり、2012年にWindows 8で外されるまで、Windowsの一部であり続けました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1983 | ZX Spectrum用の『Mined-Out』が登場。近くにある地雷の数を頼りに、地雷原を渡るゲーム。 |
| 1990 | 10月8日、Windows用のMicrosoft Entertainment Pack 1で、マインスイーパーが発売。 |
| 1992 | Windows 3.1にマインスイーパーが無料で収録。それまでのリバーシと入れ替わる。 |
| 1999 | 「International Campaign to Ban Winmine」が、地雷をやめるよう呼びかける。 |
| 2000 | 学術誌『The Mathematical Intelligencer』の論文が、マインスイーパーはNP完全であると証明。 |
| 2000〜2001 | Windows 2000、ME、XPの一部の言語版に、花を使った「Flower Field」が収録。 |
| 2007 | Windows Vistaで、Oberon Mediaによる新しいデザインに。花畑のテーマも選べるように。 |
| 2010 | Kamil Murańskiが上級を31.13秒でクリア。この記録は10年間破られず。 |
| 2012 | Windows 8からマインスイーパーが外れ、広告つきの無料アプリとして復活。 |
| 2014 | ギネス世界記録が、Kamil Murańskiによる3つの難易度の合計38.65秒を認定。 |
| 2020 | 12歳のZe-En Juが、上級を30秒未満でクリアした初めてのプレイヤーに。 |
| 2022 | Ze-En Juが、今も世界ランキングに残る上級の記録26.59秒を樹立。 |
| 2025 | マドリードで、マインスイーパーの世界選手権が開催。 |
マインスイーパーは、いきなり生まれたわけではありません。地雷原を渡るゲームは、家庭用コンピューターの初期からありました。
いちばん有名なのは、Ian Andrewが1983年にZX Spectrum向けに作った『Mined-Out』です。プレイヤーは地雷原を歩いて渡り、ゲームはすぐ隣にある地雷の数を教えてくれます。どこかで聞いたような話ですよね。マインスイーパーの材料は、すでにそろっていたのです。ただ、まだ今と同じ形には組み合わさっていませんでした。
マインスイーパーを作ったのは、MicrosoftのCurt Johnsonです。最初はIBMのOS/2向けに書かれたもので、同僚のRobert DonnerがWindowsに移植しました。
発売は1990年10月8日で、Windows用の小さなゲームを集めたMicrosoft Entertainment Pack 1の1本でした。Microsoftは、Windowsを大企業だけでなく、家庭や小さなオフィスにとっても魅力的なものにしたいと考えていました。パックのゲームの多くは、Microsoftの社員が空き時間に作ったものです。
大きな転機は2年後に訪れました。Windows 3.0に入っていたリバーシに代わって、Windows 3.1にはマインスイーパーが収録されたのです。それからは、新しいパソコンのほとんどに、ソリティアと並んでマインスイーパーが入っていました。
この2つのゲームには役目があった、とよく言われます。ソリティアでマウスのドラッグに慣れてもらい、マインスイーパーで正確なクリックと右クリックを覚えてもらう、というものです。理由はどうあれ、結果は大成功でした。
その後の15年間、ゲームはほとんど変わりませんでした。グレーのマス、赤いカウンター、顔のボタンは、すっかりおなじみの存在になりました。初級は最初8×8の盤面でしたが、Windows XPなどのちのバージョンで9×9に広がりました。公式の世界ランキングでは、今も元の8×8が使われています。
Windowsに入っていたおかげで、マインスイーパーはWindowsが売られている国ならどこへでも広がり、多くの言語で独自の名前がつきました。元の英語の名前はMinesweeperで、日本語版のWindowsではカタカナで「マインスイーパ」と書かれていました。オランダ語版のWindowsではMijnenveger、フランスではDémineur、スペインではBuscaminasです。ポーランドでは、地雷を取り除く兵士を意味するSaper、スウェーデンではMinröjと呼ばれています。ドイツ語版は、英語の名前をそのまま使っています。
1999年、「International Campaign to Ban Winmine」と名乗るグループが、地雷を題材にしたゲームは本物の地雷で傷ついた多くの人への配慮に欠けると訴え、代わりに花を使うことを提案しました。
Microsoftは、少なくとも一部はその声を聞き入れました。Windows 2000、Windows ME、Windows XPの一部の言語版には「Flower Field」が入りました。地雷の代わりに花を使った、同じゲームです。
Windows Vistaで、マインスイーパーは初めて本格的に生まれ変わりました。新しいバージョンを作ったのはOberon Mediaで、Vista全体のデザインに合わせた、つやのあるマスになり、花畑のテーマも選べるようになりました。国によっては、花のほうが初期設定になっていたほどです。
Windows 7もこのバージョンを引き継ぎました。そしてこれが、マインスイーパーが標準で入っていた最後のWindowsになりました。
2012年のWindows 8から、Microsoftは昔ながらのゲームをWindowsに入れなくなりました。マインスイーパーは、Arkadiumが作った別のアプリとして、Microsoftのストアで復活しました。無料ですが、広告つきです。
アプリには、アドベンチャーモードやデイリーチャレンジなどの新しいモードが加わり、のちに広告を消せる有料のサブスクリプションもできました。今もMicrosoft Minesweeperとして配信されています。それでも多くのプレイヤーは、クリックすればすぐに始まる昔のシンプルなゲームを懐かしく思っていました。
マインスイーパーは、数学者の目にも留まりました。2000年には学術誌『The Mathematical Intelligencer』に「Minesweeper is NP-complete」という論文が載り、このゲームが有名な難問の仲間であることが示されました。
わかりやすく言うと、ある局面がそもそもありえるかどうかを確かめるだけでも、盤面が大きくなるほど時間がかかり、それを速く済ませる方法は誰も知らないということです。そんな方法が見つかれば、ほかの難問もまとめて解けてしまいます。これはコンピューター科学の大きな未解決問題の1つで、解決した人には100万ドルの賞金が用意されています。
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マインスイーパーにタイマーがついたとたん、人々はタイムを競い始めました。最初の記録は、Windowsのタイマーと同じく秒単位でした。その後の記録は100分の1秒まで計るプログラムで出され、プレイヤーはゲームの記録ファイルを公開して証明しています。
ポーランドのKamil Murańskiは、2010年に上級を31.13秒でクリアしました。この記録は10年間破られませんでした。2014年には、3つの難易度の合計38.65秒がギネス世界記録に認定されています。その後に現れたのが、中国のZe-En Juです。2020年に12歳で30秒の壁を破り、のちに上級の記録を26.59秒まで縮めました。
現在の記録は、すべてマインスイーパーの世界記録のページにまとめています。
マインスイーパーは誕生から35年以上たった今も、毎日たくさんの人に遊ばれています。Googleは検索結果で遊べるバージョンを加えましたし、このサイトのように、どんなブラウザでも遊べます。
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Windowsのゲームを作ったのは、Microsoftのプログラマー、Curt JohnsonとRobert Donnerです。それ以前にも似たアイデアのゲームはあり、いちばん有名なのはIan Andrewが1983年に作った『Mined-Out』です。
1990年10月8日に、Windows用のMicrosoft Entertainment Pack 1で発売されました。1992年からは、Windows 3.1に無料で入っていました。
マインスイーパーは1990年10月8日に発売されたので、2026年10月8日に36周年を迎えました。
標準では入っていません。マインスイーパーが標準で入っていたのは、Windows 7が最後です。Windows 10や11では、Microsoft StoreからMicrosoft Minesweeperのアプリを入手できます。無料ですが、広告つきです。このサイトなら、昔ながらのマインスイーパーをブラウザですぐに遊べます。
Windows 8からMicrosoftは、昔ながらのゲームをWindowsに入れるのをやめ、代わりに新しいバージョンを別のアプリとしてストアで配信するようになりました。
1999年に、地雷を題材にしたゲームは地雷の被害者への配慮に欠けると訴える運動があり、一部の言語版のWindowsで地雷が花に置き換えられました。Windows Vistaにも花畑のテーマがありました。
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